ゆっくりだが自らの進むべき道を行く複合文化空間 「南方倉庫」

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企画記事 —複合文化空間 「南方倉庫」

全羅北道南原ではなく済州道西帰浦市南原にある「南方倉庫」。済南図書館に行く道に倉庫を改造したギャラリーがある。ある人は南方倉庫をカフェと言い、またある人は美術館あるいは公演施設だと言う。一言で説明できない点がこのギャラリーの魅力だ。


南方倉庫は、済州島で活動する作家の作品を展示していて、観覧料は無料だ。有名ではないが実力のある若手作家の作品を紹介しているので、訪れた人々には優れた作品に接する機会となる。また地域の人々には気楽に休んで行ける憩いの場となっており、まさに一石三鳥だ。では、どうしてこのような場所を作ることになったのか、南方倉庫のコン・ヘシン代表にお話を伺った。

▣ 複合文化空間「南方倉庫」誕生の背景について
「典型的な都市での生活を捨て、済州島での生活を選んだ多くの若者たちが済州島に集まって来ています。そして、彼らによって多様な文化活動が行われています。以前から美術に対して関心があった私は、家にある使っていなかった倉庫を開放することにしました。そして一緒に集まって芸術活動を楽しみ、気楽に訪れることができる空間にしたいと思いました。その過程で、経済的な理由により自分の実力を発揮することができずにいる作家たちの作品を展示し、また観光客だけではなく地域の住民とも一緒に交流することができたら最高だと思ったんです」

 

▣ コン代表が描く南方倉庫の未来
「未来を想像することはとても楽しいことですが、同時に難しいことでもあります。 私は一日一日を懸命に生きたいと思っているだけで、南方倉庫の遠い未来については私も実はよく分かりません。(笑) 私はギャラリーの管理をして、人々を集め、お客さんにコーヒーやお茶を入れたりもします。そして母親としての仕事もあります。することが多くて手に余る時もありますが根気強く続けています。ゆっくりですが少しずつでも進んで行けば、私の望みを実現できると信じています。そしてその過程で、色々な人が南方倉庫に来てくれたらと思います。作家たちだけでなく、南原小学校の子供たちが下校途中に立ち寄って絵を描いて行く場所になっても良いし、住民の皆さんがおしゃべりをする場所になっても良いですね。 誰でも自由に自分を表現して互いに交流する、そんな場所として考えてもらえたら本当に幸せです」

 

 

南方倉庫はまだオープンして間もないが、アラブ人作家の作品展示を皮切りに、南原小学校の児童の美術作品の展示も行われた。現在は、海岸の漂着ごみをリサイクルして新しい作品を作り上げる「パダスギのキム・ジファン作家」の作品を展示中だ。来年には、牛島に住むアン・ジョンヒ作家とオム・ジェハ作家の映像美術の展示が予定されている。

「南方倉庫を一言で表現すると?」と言う質問に、「地球の生き物ならみんな歓迎」と答えたコン代表の言葉のように、ゆっくりだが自らの進むべき道を行く南方倉庫は、いつでも誰にでも開かれている。
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▣ 補足事項
観覧料: 無料、ギャラリー使用料: 所定の料金(2カ月単位、12月までは無料)
所在地: 済州特別自治道 西帰浦市 南原邑 南原体育館路 191

 

記事作成日: 2016年 11月 14日(取材日: 2016年 11月 12日)
カルチャーリポーター: カン・ジヒ